現在、北欧のノルウェーでは、私有地でない限り、山や海への散骨は認められています。ノルウェーは、ゲルマン系のノルウェー人がほとんどで、先住民族のサーミ人と移民の人々が住んでいます。ノルウェーの国教は、キリスト教プロテスタントのルーテル派で、国民の96%が信仰しています。キリスト教では土葬が基本ですので、ノルウェーにおいても、土葬を中心に葬送が行われてれてきました。ノルウェーの埋葬の現場では死体を幾重にもビニールのラップでぐるぐる巻きにして密閉してから棺におさめて黄泉の国へと送る手法が使われてきました。衛生面を考えた結果、このようなやり方でが行われてきたのですが、第2次世界大戦後30年間に渡って、何万体という遺体をぐるぐる巻きにして埋葬してきた結果、いつまで待っても腐らない死体がゴロゴロの凝り、後で死んだ人間が入るところがないことが社会問題として浮かび上がってきたのです。
ノルウェーは、もともとスウェーデンから独立を果たした国家で、デンマークと合わせて、カルマル同盟を結んでいる兄弟国家です。その影響もあってのことか、現在、ノルウェーでは散骨が盛んにおこなわれています。個人の所有でない陸地や海での散骨を認めていて、散骨の手続きや散骨の方法、許可、申請もだいたい決まっています。散骨を希望する場合には、故人が生前に散骨を希望したことを証明する文書を行政に提出して、散骨希望場所を指定することで、個人の散骨が認められます。
【葉山の谷戸へ山林散骨】
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