今、日本では、火葬場が足りていません。火葬の予約をしようとしても、順番待ちを余儀なくされ、12日間も待たされることもしばしばあるようです。ドライアイスの費用もバカになりませんし、遺体専用の冷蔵庫にいれるにしてもお金がかかりますし、遠くの火葬場まで運ぶにしてもお金がかかります。私たちに費用負担が重くのしかかっています。さらに、統計では、2040年には年間死亡者数が50年前の2倍になることが予想されています。ますます多死社会を迎える日本・・・
人口減少に伴って寺院経営が危ぶまれる可能性も騒がれています。檀家が減少すると、葬儀や法事が減少し、お布施も減少していきます。都会に住居を構えている人たちが、田舎にあるお墓を墓じまいして都会に移すという動きも出てきています。その結果、地方の寺院が消滅してしまい、菩提寺が無くなるという事につながります。お墓の管理もしてもらえなくなり、お墓の荒廃が進むことになります。昔は集落の中心が菩提寺でしたが、これがそもそも無くなってしまう・・・
引き継ぐ人がいなくなって放置された墓を「無縁墓」といいますが、公営墓地でも、お墓が放置されることによる問題が発生しています。総務省の調査で、放置されている「無縁墓」が全国の公営墓地にあるものの整理は進まず、自治体が苦慮している実態が明らかになりました。総務省行政評価局が行った調査によると、公営墓地があると確認できた全国765の市町村のうち、58.2%にあたる445の市町村で公営墓地や納骨堂で無縁墳墓などが発生しています。無縁化する墓・・・
実は葬儀社の倒産は全国で相次いでいます。ローカルの葬儀社が軒並み経営破綻しているのが実情です。総人口に占める高齢者人口の割合の推移をみると、1950年(4.9%)以降一貫して上昇が続いており、1985年に10%、2005年に20%を超え、2023年は29.1%と過去最高を更新して います。人口動態統計によると、65歳以上人口は、3589万人となっています。高齢化が進み死亡者数も増えている状況にもかかわらず、葬儀社の倒産が相次ぐ理由は、ずばり、「葬儀の低価格化」・・・
人気の霊園がある一方で、予想に反して利用者が増えない霊園や納骨堂もあります。最近では、永代供養をしてお墓を建てないケースも増えています。永代供養の場合、「一般墓のように年間管理がかからない」ことが消費者にとってのメリットですが、一般の会社や企業と同じように、霊園や納骨堂も倒産することがあります。霊園や墓地が倒産すると、今あるお墓や納骨堂はどうなってしまうのかご存じでしょうか。その場合、新しい法人が経営を引き継いで霊園を・・・
納骨堂は屋内に遺骨を収蔵しておくスペースが設けられた施設です。近年ではお墓に対する考え方が変わってきており、利用者が増えています。交通アクセスがよい場所に建てられている場合が多く、天候を気にせずお参りができるのが長所です。納骨堂は、言ってみれば、「遺骨の賃貸マンション」のようなものです。家を建てなくていいように、墓石を建てる費用がかかりません。ですから、その分費用を抑えられることもメリットです。ただ、トラブルが多いのも納骨堂の特徴・・・
土に還すのではなく、暗いコンクリートの穴の中に閉じ込めるやり方は、現代のお墓の問題点であるとも言えます。現代のお墓は絶対に土に還らない仕組みになっています。コンクリートで固められた納骨室(カロート)の中に遺骨の入った陶器の骨壺を納めるやり方では、100年経過しても中の遺骨の形はそのまま残ってしまうことになります。土葬で埋葬された遺体は、肉体はもちろんのこと、骨まで土に還っていることが多く、骨も本来は土に還るべき存在であることが分かります。・・・
樹木葬や散骨など、近年、新らしい供養の方法が登場してきました。供養とはもともと仏教用語ですが、日本では多くの場合、死者に対して祈りを捧げることを供養と認識しています。しかし、現在一般的に行われている日本の供養の形は、文化的な要素と宗教的な要素が絡み合ってできたものです。お盆やお彼岸にお墓参りをすると故人の存在を感じるというのは、自然を崇拝するアニミズムや仏教、儒教の考え方です。キリスト教やユダヤ教は一神教ですから・・・
日本の皇室が血を守っているように、日本は「血統」重視の国です。新しく生まれた子供にも、日本国籍を与える「父母両系血統主義」を採用しています。沖縄に残る風習に「門中(むんちゅう)」がありますが、これは、父方の血族で繋がる一族を指しています。共通の始祖を持つ血統者だけが、門中には入り、血を繋いでいくスタイルです。沖縄の門中墓は、家のように大きいことで知られていますが、なかには何千人もの人々が眠るものもあり、家を飛び越して「古墳」・・・
世界で「エンペラー(emperor・皇帝)」と呼ばれる人物はたった一人だけです。それは日本の天皇です。国際社会において、天皇のみが「キング(king・王)」よりも格上とされる「エンペラー」と見なされています。現在、世界に王はいるものの、皇帝は天皇以外には誰もいません。「天皇陛下はエンペラーだから英国国王より格上である」「米国大統領も日本の天皇とエリザベス女王は別格の扱いをしていた」「天皇は万世一系で世界一古い君主の家系である」・・・
孤独死が増えています。社会的には、孤独死はもっぱら「防止しなければならないこと」とみなされ、孤独死する本人は「かわいそうな人、気の毒な人」として語られてきましたが、本当にそうなのでしょうか。データでは、65歳以上の一人暮らしの孤独死は年間で3万件くらい孤独死は発生しているということですが、実は、そこにペットが一緒にいた場合も、相手が人間でないので孤独死という扱いになっています。ペットは「人」ではないので、法律上は「物」として処理されているせいです。 自分が一番リラックスできる環境で、好きな「物」に囲まれながら最後を迎えることは、可哀想どころ・・・
先祖代々のお墓があっても、お墓が遠かったり管理者が高齢になってしまったりして、お墓参りに行けない家庭も増えてきました。そんな遺族に代わり、お寺や霊園が遺骨の管理や供養を行うのが「永代供養」です。一般的なお墓は、お墓の後継者がいなくなってしまったタイミングで墓じまいを行う必要があります。一方で、永代供養墓はお寺や霊園が代わりに管理・供養をしてくれるため、お墓の管理者がいなくても墓じまいを行う必要はありません。永代供養は・・・
永代供養とは、遺族や子孫に代わって霊園や寺院などが遺骨を管理・供養することです。遺骨の管理と供養をすべて霊園や寺院へ任せることで、手間がかからなくなります。永代供養は、身寄りのない方や、後継ぎのない方の供養手段としてこれまで用いられてきましたが、「次の世代に墓守りの負担をかけたくない」「お墓にはあまり費用をかけたくない」などの理由から、あえて永代供養を選択する方も増えています。お墓の継承を前提とした一般的なお墓では、維持費用・・・
霊園や墓地には、公営、民営を問わず、それぞれの管理規定があります。一般的には、名義人から6親等以内の親族までが納骨可能と決められていることが多いようです。6親等とは、自分から見て、いとこやひ孫までの広い範囲がカバーされていることになります。日本には、かつてあった長男家督制度がありました。長男がすべてを引き継ぐという考え方に基づいた制度でした。旧民法第970条第2項には、家督相続の同順位内に該当者が複数いる場合、同順位内・・・
多くの霊園では、人間とペットが同じお墓に入れないことがあります。全てのお墓ではありませんが、なぜペットと人間が同じお墓に入れないのでしょうか、理由は何なのでしょうか。ペットと同じお墓に入りたい場合にはどうすればよいのでしょうか。飼い主であれば家族として一緒に過ごしてきたペットが亡くなった後は、当然のように自分と同じお墓、家族と同じお墓に入れてあげたいと考えるのは自然な流れでしょう。見た目は違っていても、心が通じる家族・・・
日本で土葬を行うことは法律では禁止されていませんが、特別な許可が必要です。 「墓地、埋葬等に関する法律」の第5条では、「厚生労働省令で定めるところにより、市町村長の許可を受けなければならない」という一文があります。 そのため、現在の日本で土葬をするには、市町村長から「埋葬許可証」の許可をもらう必要があります。現状では、土葬の許可をもらうことは少しハードルが高いようです。現在日本では、亡くなった遺体の99.97%が火葬されて・・・
遺体を長期保存したり修復したりするために行われる「エンバーミング」。遺体は、時間が経過すると腐敗が進むものですが、エンバーミングを施しておけば腐敗を遅らせることができるため、火葬の日までに時間がかかる場合や、湿気の多い梅雨時期や暑い夏などにエンバーミングを行うことで、ご遺体の状態を保つことができるというものます。火葬が主流の日本ではあまり馴染がありませんが、アメリカでは土葬が約半数ですから、土葬の場合はそのうちの90%・・・
環境汚染が騒がれている中、土葬でもない、火葬でもない、最先端の埋葬方法が話題になっています。世界では、既に導入されている地域もあり、今後の行方が期待できそうです。アルカリ性の液体を使って溶かす「液体火葬」なるものがあります。「エコ火葬」とも呼ばれます。その処理方法は「アルカリ加水分解」といわれるものです。液体火葬とは言うものの、遺体が液体になるわけではありません。液体火葬を用いた場合にも、残るのは、灰状になった骨です。液体火葬では・・・
人間の人体は資源の宝庫であることをご存じだろうか。最先端医療の分野では、人体のリサイクルが検討されているのをご存じでしょうか。これまでは、資源化された人体を直接的に産業と結びつけることは必ずしも社会として受容されてこなかったものですが、もしも、再生医療の一つの手段として、人体のリサイクルが実現された場合の経済効果を期待して、にわかに検討されているのをご存じでしょうか?ひょっとしたら、将来的には遺体の価値も認められ、遺体が売買される時代・・・
骨は、ムコ多糖たんぱく質、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の成分で出来上がっています。ムコ多糖たんぱく質は人体を形作る約60兆個の細胞と細胞をつなぐ保水力のある糖鎖状のネバネバ物質の複合体の総称のことですが、火葬することにより、この成分は蒸発してなくなります。よって、焼骨は、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、炭酸カルシウムで構成されています。遺骨の主成分は「リン酸カルシウム」です。「リン酸カル・・・
DNA(細胞内の核にあるDNA)は熱に弱く、千数百度の温度でDNAが完全に破壊されてしまうために火葬されたご遺体からのDNA抽出は不可能です。仮に、焼いた遺骨を公共の場所に放置したとしても、警察は身元判断ができません。それでは、火葬される前の人骨からDNA抽出は可能なのでしょうか?2021年山梨県道志村の山中で見つかった未成年のものとみられる人骨の一部について、山梨県警がDNA型鑑定で身元の特定を試みました。ただ、専門家からの意見では・・・
【葉山の谷戸へ山林散骨】
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