自然豊かな南半球の楽園がニュージーランドです。1869年にイギリス人のジェイムス・クックが発見してから、イギリスから多くの人々が移住し始めた島です。イギリス系のヨーロッパ人と古くからのポリネシア系マオリ族を中心に形成されたこの国は、イギリス文化の影響を大きく受けています。1970年代以降には、さらに、多くの移民が移り住み、現在ではアフリカ、中東、アジア、南太平洋の人たちの多民族国家となっています。この島の原住民であったマオリ族は、人口比率ではすでに全体の10%程度にまで低下しています。
それでも、マオリの独特の文化や自然感は近年になって改めて見直されるようになっており、森や風や太陽など自然の神々を信じるアニミズム的な感性や死生観は、今もなお民族の中で健在です。葬儀のスタイルも欧米のものとは異なり、祖先の眠る同じ墓地で土葬にされるのが一般的です。
キリスト教伝来以前のマオリ族には、もともと墓地とか墓という概念はなく、酋長など身分の高い人や貴族のみに葬儀が行われていたようです。かつてのマオリ族は、「人食い人種」としても知られており、戦闘で戦死した仲間と、敵の捕虜を食べていたとも言われています。「人食い行為」は決して珍しいものではなく、ニュージーランドのマオリ族以外にも、フィジー、アマゾン川流域、コンゴなど、世界の多くの地域で記録されています。
ニュージーランドの火葬率は約4パーセント程度ですが、年々増加しています。ニュージーランドには大きな公園のような広々とした墓地がたくさんあり、墓地内で散骨する場合については、市によって規制がそれぞれ違うので、確認が必要です。
【葉山の谷戸へ山林散骨】
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