タイは、「お墓がない国」として有名です。ですから、すべて散骨です。火葬した後に行う散骨は、家族が自ら行うものです。男性は最低一度は出家し仏門に入らなければならない決まりがあるため、故人への弔いもできる限り自分たちで行います。寺はありますが、葬儀社はありません。これは死者を極楽へ送るための儀式であり、儀式の根底にあるのは「できる限りの葬儀をして死者を極楽の一番いいところへ送りたい」という心を大事にします。生前の借り物であった遺骨は、自然にお還しするのがならわしで、散骨することで、遺族の未練を断ち切るという意味もあります。多くは川に散骨されますが、畑に散骨する人もいれば、海や田んぼに散骨する人もいます。自宅に遺影を飾ることはありますが、散骨した場所に墓標を残すことはありません。
【葉山の谷戸へ山林散骨】
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