台湾には、無料で散骨自然葬ができる街があります。台北市南部文山区にある富徳公営墓地には、「富徳生命記念園」と名付けられた小高い丘があり、5ヘクタールほどの散骨エリアが広がっています。土地が狭く、人口密度が高い台湾では、伝統的な土葬は土地不足を招き、景観を破壊し、環境衛生の問題を引き起こすと考えられています。持続可能な環境を維持するためにも、山林の寺に大規模な納骨堂を建設することにも懸念を感じています。そこで、散骨樹木葬や海洋散骨葬を奨励し、台湾政府によって自然葬が推し進められています。台湾国民は無料で散骨できますが、モニュメントを建てることやお香を焚くことは禁止されています。
台北市では2002年以降、土葬を原則禁止し、ほぼ火葬になりました。台北市が年間4600万円程度の予算を捻出したことで、自然葬(樹木、花、海)はすべて無料でできるようになりました。台湾の地下鉄の駅構内には「波とともに起き、林とともに憩う、生命の愛を大地に還そう---環境保護の自然葬、海葬、樹葬、骨灰植存」と記された大きな看板が掲げられて、大々的に散骨自然葬がPRされています。
台北市の自然葬は、すでに50%以上が利用するようになりましたが、散骨樹木葬に圧倒的な人気が偏っており、海洋散骨葬は人気がありません。
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