北朝鮮では、土葬と火葬の割合は7対3から8対2だの割合です。未だ土葬が根強いのは、儒教思想が根付いていることが理由のようです。儒教では陰陽の説に従って、人は死後魂と魄(はく)とに分かれ、魂は陽に従って天に昇り、魄は地に降り、陰に従うとされました。このため魂は位牌にまつり、遺体は土に埋めて土葬としました。死者は、死後も生前と同じように生活すると見なされています。この儒教的発想を取り入れて主体思想を完成させ、金日成は朝鮮人を支配する体制を確立したので、儒教的思想を手放すことはなかなか考えにくいでしょう。すべてが国家主導で進められる政治体制の中では、国家が定めた共同墓地の中から埋葬場所を選ばなければなりません。埋葬のための山を個人が所有することはできません。それでも、歴史的に土葬が好まれてきたのも事実ですが、土葬はスペースを要するため、近年では火葬が増加しています。北朝鮮には葬儀場や葬儀専門業者も存在しないため、支援を得られる職場や人民班に知らせることになります。散骨がどのくらい普及しているのかについては情報がありません。
【葉山の谷戸へ山林散骨】
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