遺骨の形状を残したまま、土に埋めるのは違法行為にあたりますが、細かく砕かない骨であっても、土に埋めてしまうことは違法です。法律上、散骨とは地上に散布することを指します。散骨したあとに、土をかけることも違法行為になります。それでは、土中に埋めたことと同じになるからです。ですから、葉っぱをかけるようにしましょう。葉っぱに埋もれていることで分解が早くなります。枯葉でも花びらでもかまいません。分解して土に還ってしまえば、もう見た目では全くわからなくなります。
遺骨は平均して2キロくらいの重さがあります。一か所に撒くと土の表面がそこだけ白くなります。中には不気味な感覚を持つ人もいます。ですから、なるべく広範囲に撒くようにするとよいでしょう。童話の花さかじいさんがやっていたように、あたり一面に撒くと、よいでしょう。
国有林は誰でも立ち入ることができますが、個人的な利用は認められませんから、散骨の申請をしても認められません。国有林への散骨はあきらめたほうが賢明です。また、山の中にある水源地に散骨することは、水質を汚染したとして社会問題にもつながりますから避けなければなりません。山には所有者が必ず存在しますので、他人の山に勝手に入って散骨することは犯罪行為です。警察に通報されたら、罪に問われます。知り合いが山を持っているような場合には、一度聞いてみるのもいいかもしれません。ですが、散骨した土地は他の用途に使えなくなってしまいますので、それなりの謝礼が必要になると思います。万が一、その方が山を売却する可能性だってあります。高速道路ができるからという理由で売却したり、キャンプ場を始めたい人に売却する可能性も否定できません。いっそのこと、自分で山を購入してしまって、一族の墓場として代々受け継いでいくというのもいいかもしれません。慣れ親しんだ自然の森に還ることができるというのは、間違いなく幸せなことです。
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