●トップページ>チャプター04:仏教や神道など宗教からみた散骨>仏教における死とは(0172)
仏教では、死とは、岸辺に打ち上げられた波が深くて広くて果てしない大海に帰っていくように、静かな本来の世界に帰っていくことであると捉えています。
天台宗や日蓮宗などの宗派では、「六道輪廻」という概念があります。「地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天」の六つを六道といい、人はそれを繰り返しているとされています。六道輪廻しかできない人に解脱(悟りを開くこと)を教え、佛にもなる方法を与えるのが仏教で、その解脱の修行法が仏教宗派によって違うと説明しています。
上座仏教では、まず「死後の世界の存在についてはわからない」としています。お釈迦さまの時代には、死後のことはそれほど取り上げられていない。それよりも大切なのは我々の生き方であり、死ぬまでどう生きたらいいのかということが一番大事なことなんだと強調します。
最近の浄土真宗の指導者たちも、上座部仏教に近いことを言っています。死後の存在については、考えてもわからないことで、明確な証拠も出せない以上、そこにエネルギーを費やして悩むよりも、生きているうちに教えを理解すれば、生きていようが、死んでいようが、幸福であるはずだ。仏教は生きている人がいかに幸せになれるかを目的として、その考えを学ぶための教えなのだと言っています。
【葉山の谷戸へ山林散骨】
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